ご利用者とガイドヘルパーのおでかけに密着する企画「Let’s おでかけ」。第1弾は、ライフサポートぐっぴいを利用しているハンダさんとタケモトさんが、ベテランヘルパーの嘉指さん・福井さんコンビと一緒に、巨大アスレチック&BBQへおでかけ!
この日のおでかけ先は、大阪・SENNAN LONG PARK。
毎年海水浴場として賑わうタルイサザンビーチに隣接する広大な公園で、砂浜が広がる美しいロケーションを眺めながら、さまざまなアクティビティやグルメが楽しめる施設です。その中でも、今回のお目当ては、敷地内にある西日本最大級のアスレチック・HEARTTHROBとBBQ! 新型コロナ渦が明けて久しぶりの遠出ということもあり、ワクワクと少しのドキドキを抱えながら、おでかけに密着しました。
遠出にワクワク! Let’sおでかけ!
出発の時間になると、先ずは車椅子に乗ってタケモトさんが万全の準備で登場。玄関先で、カメラマンや取材スタッフが待ち構えている様子に少し緊張の表情を浮かべながらも、笑顔でみんなに挨拶。年長者の余裕を感じました。
ハンダさんも帽子を被って、いざ出発!と玄関をくぐる直前に、何かを思い出したのか施設へ戻っていきました。そして再び玄関に戻ってきて、靴を履いて、今度こそ出発!とはいかず。こちらをチラッと見て様子を伺ったかと思えば、その場でぐるぐるぐる回っては、再び室内をチェックしに戻って……と、繰り返すこと約30分。(準備万端のタケモトさんは、涼しいところでスタッフとゆっくり待機)
ご利用者ひとりひとりのこだわりやルーティンがあるため、ひとつでもうまくいかなかったり気になったことがあると、最初から「やりなおし」をして納得がいくまで、何度もやりなおすことがよくあるそう。この日は、いつものおでかけにくらべてカメラマンやスタッフなど知らない人がたくさんいて、慣れない状況に少しナーバスになっていたのもあったのでしょう。
それでも勇気を出して、玄関をくぐっていよいよ出発!と思いきや、今度は施設を飛び出し、おもむろに反対方向へと進むハンダさん。ヘルパーの福井さんも「おっしゃ、ほな行こうか! みんな待ってるからちょっとだけやで」と付き添い、向かったのはぐっぴぃのすぐ近くにあるハンダさんが以前に入居していた施設。あっちとこっちを約100m近く行ったり来たりを繰り返して、今度こそ納得の様子で準備完了。じんわりと蒸し暑い中での運動に、出発前からハンダさんも福井さんも汗ばむ思わぬスタートに。
とはいえ「今日はいつもより、やりなおし少なめやったね。みんなが待ってる空気、読んでくれたん? ありがとうね」と声をかける福井さんに、ニヤリと返すハンダさん。ふたりは知り合って約20年、ということもあり阿吽の呼吸で互いのことをわかり合ってる、そんな信頼関係が早くも垣間見えるドラマチックな展開でした。
SENNAN LONG PARKへの移動中には、タケモトさんがハンダさんは前日に楽しみにしていたよと教えてくれたり。この道20年以上のベテラン・嘉指さんと福井さんコンビがこれまでの外出支援での思い出や、過去は団体で旅行にでかけたりとほかにはない外出支援の取り組みについても教えてくれました。また、おでかけの中でもBBQは人気なだけでなく、新型コロナ渦になってから実施できてなかったので、ひさしぶりのおでかけをご利用者もスタッフもみんなで楽しみにしていたとか。
スリル満点のアスレチックに大興奮!
いよいよ目的地へ到着! そこには巨大なアスレチック・HEARTTHROBが!
挑戦するのは、怖いもの知らずのハンダさん。嘉指さんがサポートします。タケモトさんは福井さんと一緒に下から2人を見守ってくれています。
ハーネスをつけて、インストラクターさんの注意事項をしっかりと聞いてアスレチックへ! 4階層のアスレチックには難易度別に色分けされたコースがあり、約110個の仕掛け(エレメント)が設置されています。全高は約15mとマンションの5階ほどで、かなり高い! 下から見ているこちらもハラハラ、ドキドキするほど。ちなみに嘉指さん、実は高所恐怖症で最初は震えていたとか。そんな風には見えないスマイルで、ハンダさんと果敢にチャレンジします。
命綱となるハーネスで繋がれているので安全とはいえ、足場が不安定な仕掛けも多く、下を見ると足がすくむ超本格的なアスレチック……。ハンダさん、大丈夫かな?と周りの心配もよそに、本人は目を輝かせてグングン進んでいくではありませんか! 嘉指さんが追いつくのに必死なほど、さすが怖いもの知らずのハンダさん! 笑顔でみるみる上の階へ。
ところが、最上階にのぼると足取りがゆっくりに。さすがに表情もすこしこわばっているように見えました。それでも、次々にチャレンジしていくハンダさん。下から見守るタケモトさんも、少しだけ心配そう。
最後にチャレンジしたスケボーにのって移動する仕掛けでは、前に進もうとするもスケボーが滑ってしまい、尻餅をついてあやうく落っこちそうになるハプニングも! なんとか捕まって難を逃れるも、そのまま途中の宙ぶらりん状態から動けなくなり「もうスタッフさんを呼んで助けてもらうしかないか……」とドキッとさせる場面がありつつ。顔がこわばりながらも意外と本人はパニックにはなっていない様子で、状況を把握し体制を整え、前にはもう進めないと判断したのか自力でカムバック。さすがに息を切らしていましたが、これにて見事チャレンジは終了。制限時間いっぱいにアスレチックを楽しみました。見守っていた福井さんさんもタケモトさんも「あんなハンダさん、見たことない!」「珍しい!」と話していたほど、怖いもの知らずのハンダさんの新たな一面を垣間見ることができました。
お箸が止まらない! 大好きなBBQにご満悦
ひと汗かいたところで、お待ちかねのBBQ! 全席ソファー席のラグジュアリーなリゾートBBQ施設・THE BBQ BEACH in MarbleBeachで贅沢なランチタイムに。食材は持ち込みOKのため、スバルスタッフの植松さんがぐっぴぃの近くの卸販売店で買ってきてたお肉を届けてくれました。ぐっぴぃの周辺には食肉の加工場が多いため、BBQで使うお肉も霜降りで柔らかい上質なものばかり。ずらりと並ぶ食材を前に、ハンダさんもタケモトさんもテンションUP!
みんなお腹がすいていたのか、お箸が止まりません。というよりも食欲がすごい! あっという間にお肉をたいらげていきます。一方、ヘルパーのふたりはというと。BBQをしっかり楽しんでもらえるようにと、タケモトさんのためにフォークを探したり、食べやすいようにお肉をカットしようかと声をかけたり。ハンダさんが何度もタレとお水をおかわりしても「ダメ」と否定することは一切なく、少しずつ注いで満足してもらえるように工夫したりと、それぞれのスタイルに合わせてサポートする姿が印象的でした。
食後、タケモトさんは海をじっと眺めて黄昏れたり、ハンダさんはいつもどおり福井さんの肩に手を置いてあちらこちらと散歩しながら久しぶりのビーチを楽しんで、この日のおでかけはあっという間に終了。おふたりとも、半日ゆっくりとおでかけできて、大満足の様子。
最後は、SENNAN LONG PARKの最寄りの樽井駅でお見送り。取材チームに握手でお別れをしてくれました。
今回の密着取材で、ご利用者とスバルのヘルパーさんたちの信頼関係の強さをより感じることができました。日頃からご利用者のさまざまなリクエストに応えられるよう、ひとりひとりのこだわりや個性をしっかりと知った上で、工夫したり、些細なことにも気づき、寄り添い、サポートする。嘉指さんと福井さんは、「ご利用者の安心安全のために、慌てないことが大事」と教えてくれました。
思いもよらぬ展開が起こったとしても、慌てず最後までとことん向き合う。その姿勢に、ご利用者も安心して、信頼できるからこそどこへでもおでかけができる。夢中になって楽しく過ごすことができるのだと思います。帰りに買ってもらった、大好きなジュースをグビグビと飲むふたりの清々しい表情に、楽しかった1日の全てが詰まっていたように感じました。
今度はどんなところへおでかけするのでしょう? 次回もお楽しみに!
HEARTTHROB(ハートスロブ)
4階層111エレメント、最高部は地上15.5m、100以上のアクティビティが楽しめる西日本最大級アスレチック。アスレチックエリアと展望台で構成される六角形のコロシアムは、スリルと絶景が自慢。 屋上からは海から空港まで一望できます。
THE BBQ BEACH in MarbleBeach
食材・ドリンク持ち込み可能なBBQ場。真っ白なロングビーチが広がる泉南マーブルビーチを目前に全席ソファー席のラグジュアリーなビーチリゾートBBQ空間です。隣接のマルシェエリアや近隣の大型ショッピングモールで購入した新鮮な食材を使って持ち込みスタイルでオリジナルBBQが楽しめます。